直焚きは見えないところが凄いんです

こちらの写真、この秋に老朽化したお風呂の入れ替えをした完成写真です。一見タイル張りに仕上げたユニットバスに思えますが、実は直焚きホーローのお風呂なんです。

 

今回施工した製品は大和重工社製の鋳物ホーロー浴槽と直焚築炉ユニット縦炊式。

写真のような構造になっており、浴槽の下に「築炉ユニット」という薪を燃やして直焚きできる仕掛けを備えているのです。

こういった構造ですので、床下に耐火煉瓦で火床を作り、ユニットを組み立て、浴槽回りを仕上げるという大掛かりな左官仕事が必要となる製品です。

 

施工手順

火床下地施工

耐火煉瓦を敷き詰め

火床1段目

火床2段目施工


築炉ユニット1段目施工

ホーロー窯据え付け


排水溝取り付け

ユニット2段目(煙道)施工

煙が出ないよう隙間を埋める

煙突口施工


浴槽回り施工

浴槽回り仕上げ

焚口(ロストル)

焚口および空気口


 

上記のとおり、薪で焚く構造を浴槽の下に施工するわけですので、手順を踏んで施工することが求められました。まさに左官仕事が必須のお風呂です。今回の施工は、撤去作業からはじまり、上記の施工で12人工以上要する大掛かりな施工となりました。

 

当然ながら施工費がかさむことになりますが、それでも、施主様が直焚きにこだわられるのは窯で焚いたお風呂は湯冷めがしにくいところが気に入られているとのこと。この鋳物ホーロー風呂に入ると体がぽかぽかした状態が長く続くそうで、実証実験でも確認されているそうです。停電しても薪と水さえあればお風呂にはいれるというのは、災害時にも役立ちそうですね。

(小林)